春・夏・秋・冬自然豊かな日本風景
春には田植、夏には蓮の花が咲き誇り、秋になれば響き渡る鈴虫やコオロギの声。
私たちが農業を営む伏見向島はさまざまな渡り鳥が羽を休めに訪れる、
京都市内にありながら喧騒とはかけ離れた別世界。自然豊かな田園風景が広がっています。
伏見向島は稲作を目的とした初めての国営事業干拓地
伏見向島は、昭和初期まで巨椋池(おぐらいけ)と呼ばれる大きな池の中に浮かぶ島でした。
元々は国の事業としてはじめて稲作を目的として完成した干拓地。
水はけが良いいことから、京都府内でも有数の米産地として知られています。
たどり着いたのは環境保全型農業
私たちが向島で農業をはじめたのは、昭和初期のことです。
2007年に3代目が就農してからは、米づくりに加え、野菜の栽培にも着手。
さまざまな農法を研究する中で、米ぬかなどの有機肥料を主体にし、
農薬や化学肥料を抑え自然本来の力をいかして行なう、環境保全型の農業にたどり着きました。
私たちの米や野菜を食べてくれた人が、「おいしい!」と
笑顔になってくれるシーンを想像しながら、丹精込めて育てています。
宮本ファーム3代目 宮本直嗣(みやもと なおつぐ)
福岡県北九州市生まれ。京都市伏見区向島で育ち、伏見工業高校で建築を学んだ後、建設会社に就職。
現場監督として約15年勤務。
2007年、実家の農業を継ぐ形で就農。米と年間20~30種類の野菜を栽培。
高校時代はラグビー選手として活躍。
土に親しみ、農業をもっと身近に感じていただく。子供から大人までたくさんの笑顔や感動が生まれる。
そんな想いで毎年「たんぼラグビーin京都向島」を開催するなど、地域の協力を得ながら農業以外の取り組みにも力を入れている。
3人の女の子のお父さん。
想い
農家である私たちがおいしい野菜をつくるのは当たり前。
お客さまと信頼関係を築けるよう、お客さまに会う機会をとても大切にしています。
毎日足を運ぶ市場やマルシェ、直売所で
「この時期は何が旬?」「前に買ったレタス、おいしかったよ!」
と、店頭でかわすお客さまとの会話一つひとつが私たちの喜びであり、やりがいです。
会話の中では、野菜の特徴やおいしい食べ方もご紹介。
私たちが、どこで、どんな想いで育てた野菜かを知ってもらうことで、
お客さんの食卓がより彩り豊かになればこれ以上の喜びはありません。
自然の恵みを受けて成り立つ農業。時には災害で米や野菜が傷物になってしまうこともあります。
そんな時、もし日頃からお客さまと信頼関係が築けていたら、
規格外として廃棄する以外の道をつくれるかもしれません。
お客さまと交換するものは、商品とお金だけではなく、そこで交わされる言葉や想い、
やさしさも含まれています。私たちは一人ひとりのお客さまとの関わりを大切に、
環境に配慮した持続可能な農業を営んでいけるよう、これからも大地と向き合っていきます。
宮本ファームは”会いに行ける農家”をめざして日々奮闘中。
お気軽にお声がけ、お問い合わせください。
おいしい米と野菜をつくるため、さまざまな農法を取り入れてきました。
その中でたどり着いた一つの答えが、環境保全型の農業です。
野菜づくりは土づくり。健全な土が、健康な野菜をつくります。
宮本ファームでは緑肥を取り入れ、作物にとってストレスの少ない環境づくりに
注力しています。緑肥を土に混ぜることで、微生物の動きが活発になり、保肥力や保水力、
排水性の向上につながります。また緑肥を作物の風よけに植えて作物が傷つくのを
防いだり、緑肥で天敵を呼び寄せて作物につく害虫を駆除したり、緑肥が果たす役割は
とても大きいです。こうした環境づくりが、農薬や肥料を抑えた農業を可能にします。
もう一つのこだわりが、最適な時期に収穫することです。
自然を相手にしながら、注文に応じてベストなタイミングで収穫するのは、プロであっても
難しいこと。管理が大変なため、多くの農家では同一作物の作付けは2~3回にとどまります。
しかし私たちは、数十回に分けて作付けをしています。複雑な管理を支えるのが、3代目が
建築現場で培ってきた工程管理のノウハウです。播種から出荷までの工程を細かく把握し、
野菜が最もおいしい時期にみなさまの元にお届けしています。